3.1 記述の単位


● モジュールとサブモジュール

SFL言語における記述の基本単位をモジュールといいます.モジュールは物理的な境界をもつ部品(厳密にはその種類)を表し,階層化の単位となります.モジュールは,その定義の中で他のモジュールを使う(すなわち,階層表現をする)ことができます.階層表現をするときは,下位のモジュールのインターフェースをあらかじめ宣言しておかなければなりません.下位のモジュールの内容は別途,定義します.たとえば,モジュールA がモジュールB を使うときは,

declare B {.... }		;モジュールB の宣言
module A {.... B .... } ;モジュールB を使ったモジュールA の定義
module B {.... } ;モジュールB の定義

のように記述します.declare はモジュールのインタフェースの宣言,module はモジュールの定義を表すキーワードです.

<図3.1> モジュールとサブモジュール

階層表現をするとき,下位のモジュールの1個1個(インスタンス)をサブモジュールと呼びます.たとえば図3.1 のような構成のとき「CPU というモジュール(部品種)は adder というモジュール(部品種)をサブモジュール(部品)として 2個使っていて,その名前(インスタンス名)は adr1,adr2 です.」といいます.


● 機能回路

論理合成の対象としない特別なモジュールを機能回路といいます.これは,「既存の回路」つまり内部構造(ネットリストあるいはマスクパターン)がすでに外部で定義されている部品をモジュールとして利用する場合などに使います.

機能回路は,

circuit B {.... }

のように定義します.



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